太陽光発電4kWの発電量や設置費用はどれくらい? 売電収入シミュレーションも

太陽光4kWの発電量はどれくらい?
阿部希

「太陽光発電の設備容量が4kWだと、発電量はどれくらい?」
「4kWの太陽光発電で、売電収入はどれくらいの金額になる?」
「太陽光4kWの設置費用の相場は?」

太陽光発電導入の検討中に、上記のような疑問を持たれている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

発電量が天候に左右されるため、太陽光パネルを設置する環境や条件によっては、得られるメリットが少なく後悔しやすいのが太陽光発電の状況です。

そこで本記事では、設備容量4kWの太陽光発電の発電量や、売電収入を計算する方法を解説します。

太陽光発電の導入によるコスト面でのメリットが分かる内容になっていますので、ぜひ参考にしてください。

当サイトでは、太陽光発電投資についても詳しく解説しています。失敗のリスクやデメリット、投資戦略について知りたい方は参考にしてください。

4kW太陽光発電の設置費用

経済産業省の調査によると、2022年に新築住宅に設置された太陽光発電の初期費用は、1kWあたり26.1万円でした。そのうち設置費用は、1kWあたり7.1万円です。

10kW未満太陽光発電のコスト動向

10kW未満太陽光発電のコスト動向のグラフ
出典:太陽光発電について|経済産業省 資源エネルギー庁

上記の図から既存住宅の初期費用は1kWあたり28.1万円、新築と既存を合算した場合は1kWあたり26.7万円であることが分かります。

新築住宅の初期費用と設置費用の割合を基にすると、既存住宅と新築住宅合計での設置費用は、以下のように計算できます。

住宅の種類別の設置費用
  • 既存住宅:約7.7万円/kW
  • 新築・既存の合計:約7.3万円/kW

太陽光発電の容量が4kWの場合、初期費用は106.8万円、設置費用は約30万円です。

太陽光発電で使用する2つの単位

太陽光発電では設備の性能や発電量などを表すための単位が、2つあります。

以下では発電事業者にとって欠かせない知識となる2つの単位について、詳しく説明します。

kWは発電能力の高さを表す

kW(キロワット)は電力を表す単位で、太陽光発電においては太陽光パネルやパワコンが、一定時間に発電できる電力の最大量を指します。

この発電できる電力の最大量には様々な呼び方があり、メーカーや業者によって採用している呼び方が異なるため例をまとめました。

発電できる電力の最大量の呼び方の例
  • 設備容量
  • 出力容量
  • システム容量
  • 最大出力
  • 設備出力
  • 定格出力

太陽光発電の設備容量が4kWとは、1番多いときは最大で4kWの電気を生み出せるだけの性能を備えているという意味です。

実際には日照時間やパネルが向く方角のほかに、変換効率などの影響でロスが発生するため、100%の電気を発電することはありません。

kWhは発電量を表す

kWh(キロワットアワー)は電力量を表す単位で、太陽光発電では1時間あたりにどれくらいの量の電気を発電できるかを指します。

発電設備のシステム容量(kW)が大きいほど、比例して発電量(kWh)も多くなるということです。

太陽光発電は天候の影響だけでなく、機器の発電効率も発電量の増減に関わります。

発電効率が低下すると発電量も減少し、節電効果が低くなったり、売電収入が減ったりする原因になるため、対策として定期的な設備のメンテナンスが欠かせません。

太陽光4kWの発電量はどれくらいか

システム容量4kWの太陽光発電ではどれくらいの発電量になるか、シミュレーション方法を説明します。

発電量の計算式を基に、年間発電量と1日あたりの発電量を計算してみましょう。

発電量の計算方法

環境省では太陽光発電の年間発電量を算出する計算式を、以下のように公表しています。

設備容量(kW)×年間時間数(365 日×24 時間)×設備利用率(%)

引用:第2章 用語の解説|環境省

上記の計算式でも、設備利用率の項目でモジュール変換効率などでの発電ロスが加味されています。

しかし太陽光発電を設置する地域の日射量を含めてシミュレーションできる、以下の計算式で年間発電量を算出するのが一般的です。

年間発電量を求める一般的な計算式
設備容量×平均日射量×電力をロスする割合(想定)×365=年間発電量

この計算式を基に、太陽光発電の設備容量が4kWだとどれくらいの発電量が見込まれるか、シミュレーションしていきます。

年間発電量のシミュレーション

導入する太陽光発電の設備容量を4kWと仮定して、年間発電量を算出してみます。

ここでは都道府県で最も太陽光発電の導入実績が多い、愛知県の平均日射量を使用します。

国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の日射量データベース閲覧システムによると、愛知県名古屋市の年間平均日射量は3.88kWh/㎡・dayです。

電力の損失は最大発電量の70~80%程度と、太陽光発電協会制定の表示ガイドラインで規定されているため、中間の75%と仮定します。

仮定した情報を年間発電量の計算式に当てはめると、以下のようにシミュレーションできます。

年間発電量のシミュレーション
設備容量:4kW×平均日射量:3.88kWh/㎡・day×電力をロスする割合:75%×365日=年間発電量:4,249kWh/年

参考:再生可能エネルギーの導入状況の可視化|環境省

1日あたりの発電量をシミュレーション

太陽光発電の設備容量が4kWの1日あたりの発電量は、12kWh/日です。

年間発電量の4,249kWh/年を365日で除算すれば1日あたりの発電量を算出できますが、以下のようにも計算できます。

1日あたりの発電量の計算式
設備容量:4kW×平均日射量:3.88kWh/㎡・day×電力をロスする割合:75%≒12kWh/日

ここでシミュレーションした発電量を基に、売電収入がいくらと予想できるか見ていきましょう。

太陽光発電4kwの売電収入平均はいくらになるか?

FIT制度を活用して10年間固定された単価で売電する場合、設備容量10kW未満の太陽光発電は自家消費した後の余剰電力のみが買取対象です。

設備容量4kWの太陽光発電の売電収入を計算する場合、先に自家消費する電力量を求める必要があります。

以下では3つの項目に分けて、太陽光発電4kWの平均的な売電収入を求める方法を説明します。

  1. 日本の平均世帯の消費電力と電気代
  2. 家庭で自家消費する電力量
  3. 1ヶ月あたりの売電収入

それぞれの詳細を見ていきましょう。

日本の平均世帯の消費電力と電気代

日本の平均世帯人数は2.37人で、1世帯あたり年間で4,258kWhの電力量を消費し、電気代は平均10.6万円かかっているという調査結果があります。

このことから、平均的な世帯の1ヶ月あたりの電力消費量は約355kWh、電気代は約0.89万円と言えます。

次に太陽光発電を導入している世帯で、発電した電気をどれくらい自家消費できるのか見ていきましょう。

参考:2021(令和3)年 国民生活基礎調査の概況|厚生労働省

参考:世帯当たり年間エネルギー種別消費量(固有単位)および支払金額(令和2年度)|環境省

家庭で自家消費する電力量

ソーラーパネルを屋根に設置している家庭での、自家消費率は約3割と想定されています。

4kWの太陽光発電で1日の発電量はおおよそ12kWh/日です。

この発電量を基にすると、太陽光発電の設備容量が4kWの場合、1ヶ月に自家消費できる電力量の相場は以下のように計算できます。

1ヶ月あたりに自家消費する電力量
1日の発電量:12kWh/日×自家消費率:30%×30日=月間の自家消費電力量:108kWh/月

1ヶ月に自家消費できる電力量から、売電できる余剰電力量は252kWh/月と言えます。

次にこの余剰電力の売電量を基に、1ヶ月あたりの売電収入を計算してみましょう。

参考:地域活用要件について|経済産業省 資源エネルギー庁

1ヶ月あたりの売電収入

以下の情報から、1ヶ月あたりの余剰電力による売電収入を計算します。

  • 2023年度の太陽光発電4kWの売電価格:16円(税込)
  • 4kWの太陽光発電の1ヶ月あたりの余剰電力量:252kWh/月

余剰電力の売電収入
売電価格:16円(税込)×余剰電力量:252kWh/月=4,032円(税込)/月

仮に愛知県で4kWの太陽光発電を住宅に設置する場合、導入しない場合と比較して削減できる電気代は以下のとおりです。

中部電力の複数人世帯向けの電気料金プラン

中部電力「おとくプラン」の電気料金表
出典:おとくプラン|中部電力ミライズ株式会社

自家消費する場合に電力会社から購入する電力量
1ヶ月あたりの電力消費量:355kWh-1ヶ月あたりの自家消費量:108kWh=247kWh/月

 

太陽光発電がある場合の基本料金を除いた1ヶ月あたりの電気代
120kWh×21.33円+127kWh×25.80円-4,032円=1,804円/月(税込)

 

太陽光発電がない場合の基本料金を除いた1ヶ月あたりの電気代
120kWh×21.33円+180kWh×25.80円+55kWh×28.75円=8,785円/月(税込)

以上のことから、4kWの太陽光発電を導入すると、売電収入と自家消費で1ヶ月あたりの電気代を7,000円程度削減できると言えます。

住宅用太陽光発電に蓄電池は必要か

生活スタイルや太陽光発電を自宅に導入する目的によって、蓄電池が必要かどうかが変わります

蓄電池とは、充電により電気を溜めて、繰り返し使用できる電池を指します。

平日の日中も家族が在宅していて、発電した電気を3割自家消費できるような世帯では蓄電池の必要性は少ないです。

反対に以下のような目的で太陽光発電を利用したい場合は、蓄電池を併設すると電気を無駄なく利用できます

  • 日中不在にしている時間帯に発電した電気を漏れなく使いたい
  • 太陽光発電で電気代の節約効果を高めたい
  • 停電のときに使える電気を確保したい

蓄電池の容量を決めるときにチェックしたいポイントは、3つあります。

チェックポイント
  1. 太陽光発電の容量を目安にする
  2. 蓄電池に溜めた電気で使用したい家電の消費電力を目安にする
  3. 停電時に使用したい家電の消費電力を目安にする

蓄電池は容量が少なすぎると、停電のときなどに電気が早く使えなくなって困る可能性があるため最適な容量の検討が必要です。

太陽光4kWについてのまとめ

太陽光発電4kWの年間発電量は、4,249kWh/年です。

2023年度の10kW未満の太陽光発電の売電価格は16円(税込)であることから、設備容量が4kWの場合、年間売電収入は約6.8万円/年(税込)になります。

天候や季節などで変動はありますが、平均的な電力消費量の世帯に4kWの太陽光発電を導入すると、1ヶ月あたり7,000円近い金額の電気代が節約できます。

監修
アスグリ編集部
アスグリ編集部
株式会社GRITZ
運営元である株式会社GRITZは、野立て太陽光発電所を土地取得-開発-販売まで自社で行っています。自然環境に影響が出ないように、耕作されていない農地(休耕地)に野立て建設しています。自然エネルギーの普及は、脱炭素社会を目指すうえでは欠かせません。当社のビジネスを通じて、カーボンニュートラルな地球に貢献することをミッションとしています。
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