太陽光発電投資

太陽光発電におけるPVとは? システム・モジュールなど関連用語も解説

太陽光 PVとは
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太陽光発電等を始める際に「PVって何なの?」「どんなシステムがあるの?」「モジュールって何?」といった疑問があると思います。

今回は、太陽光発電とPV(Photovoltaic)について、以下を解説します。

太陽光発電の知識を深めるため、ぜひ最後までご覧ください。

この記事の監修者

東京電力の一次下請け工事会社で配電工事に従事。東北震災後、太陽光発電所の開発・工事会社に転職し、全国の太陽光発電所開発に携わる。開発実績は1000件以上。10年以上、低圧太陽光発電所、高圧太陽光発電所、屋根上太陽光、住宅太陽光の開発工事経験がある太陽光発電所開発、工事、メンテナンスのプロフェッショナル。

保有免許

  • 第1種電気工事士
  • 太陽光評価技術者
  • 太陽光メンテナンス技師
株式会社GRITZ|市場芳紀
株式会社GRITZ|市場芳紀

当サイトでは、太陽光発電投資についても詳しく解説しています。失敗のリスクやデメリット、投資戦略について知りたい方は参考にしてください。

太陽光発電におけるPVとは?

そもそも太陽光発電とは?

太陽光発電とは、太陽が発する光を利用して電気を生み出す発電方法のことです。

太陽光発電の特長
  • 太陽光をエネルギー源とするクリーンな発電方法である
  • 送電設備のない遠隔地の電源として活用できる
  • 非常用電源として活用できる

太陽光発電の仕組みとして、まず太陽の光を太陽光パネルの設置されたシリコン系半導体が受け、自動で電気を生成します。そして生成された電気は発電設備の蓄電池に保管され、発電所へと共有されるのが主な流れです。

シリコン系半導体とは?

原料にシリコン(ケイ素)を用いたものです。資源が豊富にあるため安く製造でき、強度・柔軟性に優れる素材として次の製品に利用されています。

  • スマートフォンやPCのCPUやメモリ
  • 電化製品
  • 自動車部品
  • カードに搭載されているICチップ

PV(Photovoltaic)の意味と読み方

「PV(Photovoltaic)」はフォトボルタイクと読み、太陽光という意味があります。

太陽光発電のことは「PV発電」、英語では「Photovoltaic Power Generation」ともいいます。

太陽光や発電に関連した英語の用語

【太陽光発電設備の英語表記】

  • 太陽光パネル:solar panel
  • 蓄電池:Photovoltaic cell

【その他発電方法の英語表記】

  • 火力発電:thermal(サーマル) power generation
  • 水力発電:hydroelectric(ハイドロエレクトリック) power generation
  • 原子力発電:nuclear(ニュークリア) power generation
  • 風力発電:wind(ウィンド) power generation
  • 地熱発電:geothermal(ジオサーマル) power generation
  • 波力発電:wave(ウェーブ) power generation

PVと太陽光発電の違いは?

PVは、太陽光を英語に訳して簡略化した呼び方のことです。

つまり「PV=太陽光発電」という認識です。次項では、太陽光発電(PV)に関わるシステムといった基礎知識について説明します。

PV(太陽光)発電システムの種類

PV発電には、以下に示す2つのシステムがあります。

太陽光発電(PV)システムの種類
  1. 独立システム
  2. 系統連系システム

それぞれどういった機能をもち、どんなメリット・デメリットがあるのか見ていきましょう。

独立システム

独立システムとは、電力会社と電力系統(発電・変電・送電・配電)を連携していない太陽光発電(PV)システムのことです。太陽光発電を用いて電気を生み出し、インバータを通じて電力を利用できます。

独立システムは、電力系統がないため低コストで設備を整えられるのがメリットです。また、ひとつの太陽光発電設備で独立しているため、停電といった、もしものときに利用できる蓄電池としての機能があります。

対して、電力系統がないため売電向きではないのがデメリットです。太陽光発電投資などを目的にするのなら独立システムでは対応できません。

系統連系システム

系統連系システムとは、電力会社と電力系統(発電・変電・送電・配電)を連携している太陽光発電(PV)システムのことです。太陽光発電設備と電力会社が接続しているため、発電した電力を電力会社に送電できます。

系統連系システムは、余った電力を電力会社に売電できるのがメリットです。また、太陽光発電で企業電力をまかなっている際には、電力会社を利用して電力を購入できるなど、利益確保やコスト削減といった目的で利用できます。

一方、電力系統を整備する必要があるため、導入コストが大きいことがデメリットです。ただし、売電ができるため太陽光投資によって投資回収を行えます。

PV(太陽光)発電の関連用語

PV(太陽光)発電には、さまざまな関連用語が登場します。

太陽光発電(PV)システムの種類
  1. 太陽電池セル
  2. 太陽電池モジュール
  3. 入力
  4. 出力

太陽電池セル

太陽電池セルとは、PV発電で太陽光の力を電力に変換する電力機器のことです。シリコン系半導体といった複数の化合物半導体が集まって構成されており、以下に示す1枚の集まりのことを太陽電池セルといいます。

また太陽電池セルは、製品によって用いられている素材が違います。

太陽電池セルの素材
  • シリコン系素材
  • 化合物系素材
  • 有機系素材
出典:産業技術総合研究所「太陽電池の分類

太陽電池セルの素材によって太陽光の変換効率・導入コストが大きく変化します。

太陽電池モジュール

太陽電池モジュールとは、太陽電池セルを含む、以下の素材で構成された集まりのことです。

太陽電池モジュールの材料
  • 太陽電池セル
  • 裏面素材
  • インターコネクタ
  • カバーガラス
  • 封止材

太陽電池モジュールは、別名、太陽光パネルと呼ばれており、モジュールの集まりによってPV発電設備が整備されます。また、モジュールには次のようなパネルの種類があります。

種類特長変換効率価格イメージ
結晶シリコン太陽電池結晶シリコン系単結晶パネル最も古くから利用されているモジュール20%以上高価
結晶シリコン系多結晶パネル市場で最も普及しているモジュール15~18%程度やや安価
薄膜シリコン太陽電池アモルファスシリコン薄膜パネル薄型で温度特性に優れる7~10%程度安価
微結晶シリコンパネル
同上同上安価
CIGS太陽電池パネル薄膜太陽電池の長所、高い変換効率をもつ8~12%程度安価
有機系太陽電池色素増感太陽電池製造が簡単で、無機物で構成された太陽電池よりも安価に量産できる10%程度安価
有機薄膜太陽電池(有機半導体太陽電池)現在実用化に向けて研究中のモジュール3~5%程度
ペロブスカイト型太陽電池低温で施製造コストを抑えられるモジュールであり、現在実用化に向けて研究中のモジュール

上記より分かるように、モジュールの種類によって市場に出回る量、価格、性能が変化します。

太陽光発電設備の導入コストを比較検討することが重要です。市場の動きを調査しつつPV(太陽光)発電をスタートしましょう。

入力

入力とは、電気の入り口のことを示します。PV発電においては、太陽光より発される光の強さが入力に該当します。

また入力には、信号入力の項目を任意で選択できるユニバーサル入力という言葉もあります。入力される数値条件に合わせて、機器の運転や設定を自動で切り替えることが可能です。

PV発電においても、太陽電池モジュールが異常な熱をもつ場合の機能停止や警報機能などを搭載する場合があります。

出力

出力とは、太陽光パネル1枚より生み出される電力量のことです。太陽光パネルより出力される電力はW(ワット)で表し、一般的には1枚当たり200W程度の出力量だといわれています。

対して、太陽光発電所の出力量はkW(キロワット)と表すのが基本です。つまり、発電所全体の出力量を計算する際には「1枚当たりの出力量(W)×設置枚数÷1000」という式を用いて出力します。

資産運用としてのPV発電投資

PV(太陽光)発電投資の魅力は3つあります。

太陽光発電(PV)投資が選ばれる理由
  1. 太陽光発電(PV)投資の利回りが大きい
  2. 太陽電池モジュールを維持管理しやすい
  3. 投資環境が整っている

まず太陽光発電投資は、表面利回り7〜10%と高利回りが魅力の資産運用方法です。太陽光発電投資の利回りの種類や計算方法については以下の記事で解説しています。

関連記事 太陽光発電投資の利回り

また太陽電池モジュールの耐用年数が約25〜30年であること、損傷があった際には、一部の太陽電池モジュールの修繕・交換するだけであることを含めて、利益を生み出しやすい投資だといえます。

長期的に安定した利回りを出せることはもちろん、維持管理・運用コストを削減できるFIT制度・FIP制度といった投資しやすい環境が整っています。

関連記事 固定価格買取(FIT)制度とは

以上より、資産運用として太陽光発電(PV)投資をスタートしやすい状況です。太陽光発電投資について詳しくは以下の記事をご覧ください。

関連記事 太陽光発電投資とは

太陽光とPVまとめ

太陽光とPV(Photovoltaic)は、同じ意味をもつキーワードです。また紹介したPVシステムによって、対象事業者が異なるほか、導入するモジュールといった設備によって発電効率が変化します。

また、PV(太陽光)発電は投資としても注されています。当サイトでは太陽光発電投資について詳しく解説していますので、ぜひほかの記事も参考にしてください。

監修
アスグリ編集部
アスグリ編集部
株式会社GRITZ
運営元である株式会社GRITZは、野立て太陽光発電所を土地取得-開発-販売まで自社で行っています。自然環境に影響が出ないように、耕作されていない農地(休耕地)に野立て建設しています。自然エネルギーの普及は、脱炭素社会を目指すうえでは欠かせません。当社のビジネスを通じて、カーボンニュートラルな地球に貢献することをミッションとしています。
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