再生可能エネルギー

脱炭素経営とは? メリット・デメリットや必要性、企業の取り組み事例を紹介

脱炭素経営とは
momohiki011

企業が実施する脱炭素経営について「どんな経営なの?」「なぜ取り組むべきなの?」といった疑問があると思います。

本記事では、カーボンニュートラルの実現に欠かせない脱炭素経営について、以下をわかりやすく解説します。

企業に求められる脱炭素の知識を深めるため、ぜひ最後までご覧ください。

脱炭素経営とは?

脱炭素経営とは、企業による脱炭素を考慮した経営方法のこと

「脱炭素経営」とは、企業による脱炭素を考慮した経営方法のことです。

近年、世界中で問題になっている気候変動・地球温暖化は、早期解決が求められる重要な課題です。環境対策への注目が集まる中、日本では企業向けの対策として脱炭素経営が登場しました。

まずは、脱炭素経営を理解する上で必要な、以下3つのポイントについて解説します。

そもそも脱炭素とは?

「脱炭素」とは、気候変動・地球温暖化の原因である温室効果ガスの排出量を減らす(なくす)ために作られたキーワードです。

99代目の首相である「菅義偉(すがよしひで)」前総理大臣が発表した「カーボンニュートラル宣言」を起点として浸透しはじめました。

カーボンニュートラルとは

カーボンニュートラルの図解
出典:脱炭素ポータル「カーボンニュートラルとは」

脱炭素経営とは、2050年のカーボンニュートラル実現を目指して、温室効果ガスの削減に取り組むものです。

カーボンニュートラルとは?

地球温暖化・気候変動の原因である温室効果ガスの排出量を削減する取り組み。日本ではカーボンニュートラルの実現のために、2050年までに温室効果ガス排出量の総合的なゼロを目指します。

詳しくは以下の記事で解説しているため、ぜひ参考にしてください。

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いままでの気候変動対策

脱炭素経営 従来の考え方
出典:環境省「脱炭素経営とは」

脱炭素経営という言葉が生まれる前まで、環境対策には次のようなイメージを持たれていました。

以前までの環境対策のイメージ
  • 環境対策は単なるコスト増加である
  • 企業の社会的責任(CSR活動)である

もちろん環境問題・対策は、以前から個人・企業の関心を集めるものではありました。

脱炭素経営 環境への認識
出典:環境省「環境基本計画」

しかし、気候変動対策を率先して行う企業は少なく、プラスのイメージよりも負担といったマイナスなイメージを持たれていたのです。

脱炭素経営 企業取り組み状況
出典:環境省「環境マネジメントへの取り組み状況」

気候変動対策は主に企業PRだけのイメージで活用されており、本質となる環境問題の重要性まで考えられることは少ない状況でした。

これからの気候変動対策と、脱炭素経営の必要性

脱炭素経営 これからの対策
出典:環境省「脱炭素経営とは」

脱炭素経営を考えたこれからの気候変動対策では、次の取り組みを実施できます。

これからの気候変動対策の取り組み
  • ビジネスの省エネ化
  • 再生可能エネルギーの導入

たとえば、現在利用している機材・機器の省エネ化を行うことにより、ビジネスにおけるコスト削減が可能です。また、再生可能エネルギーを導入することで、電力会社に依存しない企業経営を実現できます。

つまり、環境対策が間接的にビジネスに良い影響を生み出すのです。加えて、「環境対策を行っているという」企業PR効果にもなります。

脱炭素経営の必要性は、これらの気候変動対策の取り組みを推進することにあります。

脱炭素経営を進める3ステップ

脱炭素経営は、次の3ステップで開始できるのが特徴です。

脱炭素経営に向けた3ステップ
  1. 知る|情報収集・方針検討
  2. 測る|CO2排出量の算定・削減ターゲットの特例
  3. 減らす|削減計画の策定・削減対策の実施
出典:環境省「中小規模事業者向けの脱炭素経営導入ハンドブック」

まずは、情報収集を行い環境対策の方針を決めます。

次に、現在のCO2排出量を計算し、具体的な削減目標を決めます。

最後に、削減計画を具体的にまとめて、対策を実施するのが主な流れです。

対策して削減したCO2排出量については、省エネ法・温対法に基づき、定期報告書や排出量報告書を提出します。正しく環境対策に取り組むことによって、国や自治体からの支援を得られるのが、脱炭素経営の特徴です。

脱炭素経営のスタートに欠かせない「脱炭素経営宣言」とは?

脱炭素経営の新たな動き方として、令和5年に大阪府から「脱炭素経営宣言」の制度が発表されました。

出典:大阪府「脱炭素経営宣言登録制度」

脱炭素経営宣言は、登録事業者に対して情報・ツール提供支援を提供する制度のことです。あらゆる事業者が登録でき、脱炭素に必要な情報を得ながら活動することで他事業者よりも優れた取り組みを実施できます。

脱炭素経営宣言における支援メニュー一覧

脱炭素経営宣言 大阪府
出典:大阪府「脱炭素経営宣言」

大阪府が提供する脱炭素経営宣言登録制度を利用すると、次の支援を受けられます。

支援メニュー一覧
  • 大阪府HPによる企業PRの実施
  • 排出量の見える化ツールの提供・紹介
  • 省エネ診断の実施
  • 再エネ電気メニューの紹介
  • 省エネ・再エネ設備の紹介
  • 補助金・ESG融資に関する情報提供
  • 条例に基づく対策計画書作成の支援・サポート

脱炭素経営では、企業独自で情報収集・排出量算出を行うのが一般的です。対して脱炭素経営宣言を行うと、大阪府から有益な情報、ツール、サポートを提供してもらえます。

脱炭素経営宣言は、大阪府の支援以外にも魅力がある

大阪府の「関西みらいフィナンシャルグループみなと銀行」では脱炭素経営宣言をした企業に応援融資すると発表しています。

脱炭素経営を始めることに不安をお持ちなら、大阪府が提供する「脱炭素経営宣言登録制度」を活用してみてはいかがでしょうか。

脱炭素経営を始めるメリット

脱炭素経営のメリット

脱炭素経営を始めることには、次のメリットがあります。

脱炭素経営を始めるメリット
  1. 環境対策への貢献を評価してもらえる
  2. 金融機関から融資を受けやすくなる
  3. 国からの補助金・支援を受けられる

環境対策への貢献を評価してもらえる

日本総研が発表した環境問題の意識調査(下図)によると、5割近くの人々が環境対策に取り組む企業で働く意欲を持っているという結果が出ています。

脱炭素 若者への意識調査
出典:日本総研「若者の意識調査(報告)」

近年の気温上昇や豪雨災害などに影響され、国民の半数近くが環境への意識を持っている状況です。

つまり、環境対策が国民からの支持につながります。加えて、企業への期待が集まることに伴い、投資家からの注目を集めやすくなるのが特徴です。

また、企業ブランディング・イメージアップ効果を期待できるほか、優秀な人材を確保しやすくなります。

金融機関から融資を受けやすくなる

脱炭素経営を始めると、融資を受けやすくなるのがメリットです。

たとえば、以下に示す金融機関は、脱炭素経営を始めた企業向けの融資を発表しています。

金融機関名支援メニュー
東京きらぼしFG東京都および(公財)東京都環境公社と連携した中小事業者等向けの環境融資商品の提供
平塚信用金庫SDGs取組支援やSDGs/ESGサポートローン(融資金融商品)による金融支援
静岡銀行関連補助金申請支援
出典:環境省「~金融機関による支援~」

また、融資だけでなく排出量算定支援や、排出量削減量をクレジットに換えられる「Jクレジット制度」といった環境制度を利用できます。

Jクレジット制度について詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。Jクレジット制度の概要や仕組み、事例を解説しています。

関連記事 Jクレジット制度とは

国からの補助金・支援を受けられる

脱炭素経営を始めると、国からの補助金・支援を受けられるのがメリットです。

たとえば、次のような補助金・支援を利用できます。

種類名称特徴
補助金地域脱炭素の推進のための交付金2/3~1/3の補助もしくは定額補助
環境配慮型先進トラック・バス導入加速事業2/3~1/3の補助
既存住宅の断熱リフォーム等加速化事業1戸当たり15~120万円を上限とした1/3の補助
支援地域レジリエンス・脱炭素化を同時実現する公共施設への自立・分散型エネルギー設備等導入推進事業再生可能エネルギー設備等の導入の支援
グリーンファイナンス拡大に向けた市場基盤整備支援事業グリーンファイナンス拡大に必要なノウハウの提供
潮流発電による地域の脱炭素化モデル構築事業潮流発電システムの商用化に向けたビジネスモデルの構築のサポート
出典:環境省「令和5年度予算 及び 令和4年度補正予算 脱炭素化事業一覧」、「令和5年度(2023年度)エネルギー対策特別会計予算 補助金・委託費等事業(事業概要)

補助金をもらいつつ脱炭素経営の設備を整えられるほか、申請書作成や調査といった支援を受けられるのが特徴です。

脱炭素経営を始めるデメリット

脱炭素経営のデメリット

脱炭素経営を始めることには、次のデメリットがあります。

脱炭素経営を始めるデメリット
  1. 初期導入・維持コストがかかる
  2. 目標達成のために社内リソースを割く必要がある
  3. 目標達成のために取引先の見直しが必要になる

初期導入・維持コストがかかる

脱炭素経営を始めると、次のコストがかかります。

脱炭素経営にかかるコスト
  • 設備・機器の導入費用・維持管理費用
  • 既存材料・燃料の変更
  • 人材育成
  • 温室効果ガス排出削減量の計測・モニタリング

設備を脱炭素経営向きのものに替えなければならないことはもちろん、重油燃料からバイオマス燃料に移行するといった材料・燃料の見直しも必要です。また、従業員への環境対策の意識づけや、継続的な温室効果ガス排出削減量の計測・モニタリングも欠かせません。

ただし、初期導入・維持コストを許容することによって、将来的な製造コストダウン、作業効率化につなげられます。費用や手間、そのほか複数の部分でコストが発生するため、社内対応に必要な費用、導入期間を検討してみてください。

目標達成のために社内リソースを割く必要がある

脱炭素経営の目標を達成するためには、度重なる取り組みや検討が欠かせません。そこでネックとなるのが社内リソースです。

従来の業務を進めることはもちろん、新たに脱炭素経営に取り組まなければならず、従業員の負担が増えてしまいます。また、社内リソースの問題を解消するためには新たな人材の確保も必要です。

もし必要最小限の社内リソースで効率的に脱炭素経営を進めたいのなら、まずはセミナーやEXPOに参加してみるのはいかがでしょうか。環境に関するマネジメント力、取り組みに欠かせない知識や長期計画の参考になる情報を集められます。

目標達成のために取引先の見直しが必要になる

脱炭素経営を行うためには、脱炭素を阻害してしまう要因を排除しなければなりません。ここで課題となるのが取引先の見直しです。

現在の取引先が脱炭素ではない設備や燃料を提供する会社なら、脱炭素に取り組む別の取引先に移行する必要があります。しかし、長年の取引先は簡単に切り替えられません。

また新しい取引先を見つけられないケースもあるため、まずは既存の取引先企業に脱炭素に関する情報提供を行いましょう。現在の取引先と一緒に脱炭素経営を進めていけば、両社にとって利益のある関係性を生み出せます。

脱炭素経営のためにできる企業の取り組みとは?

脱炭素経営はただ「環境に貢献する」「企業PRのために実施する」だけではなく、日本や世界が実施している取り組みを活用することで「企業にとっての利益」を得られます。

現在、国内外で提供されている取り組みを3つ紹介します。

脱炭素経営のためにできる取り組み
  • TCFD
  • SBT
  • RE100

TCFD

脱炭素経営 TCFD
出典:TCFD「公式サイト」

TCFDとは和名で「気候関連財務情報開示タスクフォース」と呼ばれており、脱炭素経営を行った結果(対策・数値)の開示を促進する取り組みのことです。

国土交通省が実施したESG投資のアンケートによると、ESG投資家の約9割はTCFDの取り組みを重視していると分かっています。

脱炭素経営 TCFD ESG投資家の注目度
出典:国土交通省「ESG投資の動向」
ESG投資とは?

企業が実施する「環境(Environment)」「社会(Social)」「ガバナンス(Governance)」を投資の評価基準として検討する投資方法のこと。

たとえば、脱炭素の数値を企業HPで公開すると、それを見たESG投資家が企業を評価してくれます。つまり、脱炭素経営によって投資されやすい状況を作りやすくなるのです。

TCFDの取り組みに賛同したいのなら、TCFD公式サイトから申請できます。国内ではすでに1,000社を超える企業・金融機関がTCFDに賛同しています。

SBT

脱炭素経営 SBT
出典:環境省「SBT(Science Based Targets)について」

SBTは、具体的な数値として温室効果ガスの排出量削減を目指す取り組みのことです。

2015年のパリ協定で定められた「2℃目標」を実現するために、5〜10年計画で最低でも1.5℃以上の削減を目指します。

脱炭素経営 SBT 目標
出典:環境省「SBT(Science Based Targets)について」
2℃目標とは?

温室効果ガスによる平均気温上昇を、産業革命前の平均気温から2℃未満に抑える目標のこと。

2℃以上気温が上昇すると、環境変化や災害の頻発など、極めて深刻な問題が生じると予測され、目標が設定されました。

SBTの認定を受けることには次のメリットがあります。

SBT認定のメリット
  • 国際的なNGO団体「CDP」に企業を公表してもらえる
  • ESG投資家からの関心を集められる
  • 環境対策が企業全体のコスト削減につながる

すでに国内では500社以上の企業がSBT認定を取得しています。SBTの公式HPから申請書の提出が可能です。

RE100

脱炭素経営 RE100
出典:RE100「公式サイト」

RE100とは、事業にかかる電力を100%再エネでまかなう企業向けの取り組みのことです。RE100に参加すると次のメリットがあります。

RE100参加のメリット
  • ESG投資家からの関心を集められる
  • ビジネスに役立つ再エネ制度を利用できる
  • 電力消費コストを再エネでまかなえる

RE100について詳しくは、以下の記事をご覧ください。日本企業の事例や、取り組み内容についてわかりやすく解説しています。

関連記事 RE100とは

また、RE100について大きなメリットなのが、再エネ導入をビジネスに活用できることです。たとえば、再エネ発電量をクレジットに交換できる「Jクレジット制度」、再エネ導入自体が投資・節税に代わる「太陽光発電投資」など、企業利益につなげられます。

詳しくは以下の記事で「Jクレジット制度」「太陽光発電投資」について解説しています。あわせて参考にしてください。

関連記事 Jクレジット制度とは

関連記事 太陽光発電投資とは

脱炭素に取り組む企業一覧|有名企業の事例も紹介

脱炭素経営に取り組む企業は、大手〜中小企業まで幅広く増加傾向にあります。

脱炭素経営 企業の傾向
出典:JETRO「脱炭素化へ大きな波―中小企業に求められる『算定と把握』」

ここでは、脱炭素経営に取り組む有名企業の事例を詳しく解説します。

国際石油開発帝石株式会社|CCUS研究開発・実証

脱炭素経営 CCUS
出典:NEDO「CCUS研究開発・実証関連事業」

石油・天然ガス等の権益をもつ国際石油開発帝石株式会社(INPEX)は、2018〜2026年にかけてCCUSの研究開発・実証業務を実施しています。

CCUSとは?

分離・貯留したCO2を利用することです。排出されたCO2を回収して古い油田に貯留し、残っている原油の増産を狙います。

国際石油開発帝石株式会社では、CCUSの実現に向けて、貯留を安全に実施するためのモニタリング技術の開発や関連技術の調査を実施中です。CCUS技術の実用化を目指し、北海道苫小牧市で事業が進められています。

大成建設株式会社|原子力の安全性向上に資する技術開発

脱炭素経営 大成建設株式会社

大手ゼネコンである大成建設株式会社では、国内の原子力発電の安全性向上のために、国と協力して技術開発事業を実施しました。

2011年の原発事故で得られた教訓を踏まえ、現新緑発電所の安全対策高度化、事故体制に優れた設備・機器の開発などが行われています。また、AIを用いた原子力発電プラントの運転支援など、最新技術の開発にも貢献しているのが特徴です。

原子力の安全性向上に資する技術開発事業は、現在も脱炭素経営に取り組む補助事業者の公募が行われています。

株式会社関電工|バーチャルパワープラント構築実証

脱炭素経営 バーチャルパワープラント
出典:国土交通省「需要家側エネルギーリソースを活用したバーチャルパワープラント構築実証事業費補助金」

電気・情報通信・空調工事を提供する株式会社関電工は、震災時の電力供給停止対策として、バーチャルパワープラント(VPP)の構築を進めています。

バーチャルパワープラント(VPP)とは?

災害による電力供給停止を回避するために、発電所から供給するだけではなく蓄電システムや再生可能エネルギーを活用したエネルギー環境を構築した社会のことです。従来のエネルギーサービスに依存しない社会構築を目指します。

従来のエネルギーサービスからバーチャルパワープラントにシフトすることで、脱炭素経営のPRを行いつつ、災害に強い社会構造を創出しています。

脱炭素経営のよくある質問

環境対策が複雑に絡み合う脱炭素経営は、具体的に理解するのが難しい取り組みです。そこで、脱炭素経営のよくある質問を整理しました。

Q
脱炭素経営を行うトップ企業はどこ?

日経ビジネスが実施したアンケートによると「1位:トヨタ自動車」「2位:花王」「3位:日立製作所」という順位がつけられています。

ガソリン燃料や製品製造にかかる設備・機器で脱炭素に取り組みやすい企業です。たとえば、次のような脱炭素経営の事例を確認できます。

  • 工場CO2ゼロチャレンジ|トヨタ自動車
  • サプライチェーン全体のCO2削減|花王
  • 2030年目標として事業所のCO2排出量ゼロ|日立製作所
Q
なぜ脱炭素経営に取り組むべきなの?

近年の著しい地球環境の変化に対抗するため、脱炭素経営が必要とされています。

世界の工業化に伴い、温室効果ガス排出量が爆発的に増加しました。その結果、地球の平均気温の上昇による「気候変動」「災害」などが発生し、地球上の生物すべてに悪影響を及ぼしています。

脱炭素経営によって、世界中の企業が一丸となって脱炭素を目指すことで、気候変動や地球温暖化のリスクを軽減できます。

Q
脱炭素経営はどのような手順で進めるの?

脱炭素経営は、以下のフェーズで進めるのが一般的です。

脱炭素経営の進め方
  1. 事業に影響を与える気候関連リスク・機会を把握する
  2. サプライチェーン排出量を算定する
  3. 排出削減目標を設定する
  4. 排出削減計画を策定する
  5. 削減対策を実行する
  6. 見直しを行い1~5のサイクルを繰り返す

脱炭素経営は何度もサイクルを回すことが重要です。実施した環境対策の課題を抽出し、次の対策で対策品質を高めていく必要があります。

Q
脱炭素に取り組んでいる企業数は?

脱炭素に取り組む企業は、内閣府が実施したアンケートから、少なくとも1,600社を超えていると分かっています。

脱炭素経営 実施アンケート企業数
出典:内閣府「経済財政分析ディスカッション・ペーパー」

大手企業だけでなく、中小企業の実施・参加率も増えていることから、2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、取り組む企業が増え続けると予想されます。

脱炭素経営のまとめ

脱炭素経営は、世界的な課題である地球温暖化や気候変動の問題を解決するために欠かせない企業の取り組みです。

現在の事業状況を見直し、環境を考えた設備・システムにシフトチェンジすることが求められています。

また、脱炭素経営はESG投資家による注目度の高い取り組みです。環境への貢献はもちろん、ビジネス展開としての魅力もあるため、脱炭素経営へ積極的に参加しましょう。

監修
アスグリ編集部
アスグリ編集部
株式会社GRITZ
運営元である株式会社GRITZは、野立て太陽光発電所を土地取得-開発-販売まで自社で行っています。自然環境に影響が出ないように、耕作されていない農地(休耕地)に野立て建設しています。自然エネルギーの普及は、脱炭素社会を目指すうえでは欠かせません。当社のビジネスを通じて、カーボンニュートラルな地球に貢献することをミッションとしています。
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