太陽光発電の費用は回収できない? 赤字になる原因とは
「太陽光発電の設置を検討しているけど、赤字になることもある?」
「太陽光発電は費用が回収できないって本当?」
「太陽光発電がやめとけと言われるのはなぜ?」
住宅用太陽光発電の設置を検討している方は「設置して後悔しないか」が気になるポイントでしょう。
ネットでは「7割の人が損をする」「太陽光はやめたほうがいい」と、ネガティブな意見も見られます。
そこで本記事では住宅用太陽光発電の費用回収に関して、以下の内容を解説します。
太陽光発電の費用を回収できないケース

ネット上では、太陽光発電に関して「デメリットしかない」「やらなきゃよかった」という声をよく見かけます。
その理由は「高いお金を払って太陽光発電を取り付けたのに、結局損したから」というものが多いです。
太陽光発電の初期費用が回収できず、損してしまう理由は以下のとおりです。
出力制御が多い
出力制御(出力抑制)とは、電力の供給量が需要量を上回ったときや送電線の容量を超えた際に、電力会社への売電を止める制度です。
供給側は出力制御に応じる義務があり、余剰電力があっても出力制御が多ければ思うように売電できません。
出力制御は関東を除く全国で実施されていますが、とくに多いのは九州電力エリアです。
太陽光発電を導入する際は、出力制御で売電できないことも視野に入れる必要があります。
関連記事 出力制御(出力抑制)とは
発電量が想定より少ない
太陽光発電の発電量が想定より少なくなり、赤字になるケースがあります。
発電量は天候に左右されるため、雨や曇りの日が多いとそれだけ発電量も少なくなります。他には、太陽光パネルに木や建物の影がかかり、発電量が少なくなることも。
事前に影がかかることを考えていなかった場合や、太陽光パネルの設置後に建物が建って日当たりが悪くなった場合、発電量に影響が出ます。
補助金を利用しなかった
自宅の屋根に太陽光パネルを設置する際に、補助金を利用しなかったため費用の回収が難しくなるケースがあります。
太陽光パネルの設置には自治体の補助金が使える可能性があり、活用すれば初期費用を削減可能です。
補助金を使わずに太陽光発電を導入すると初期費用が高くなるため、回収が遅くなったり回収できなくなったりします。
メンテナンス費用を考えていなかった
太陽光発電には定期的なメンテナンスが必要で、コストがかかります。メンテナンス費用を計算に入れたうえで設置しないと、費用を回収しづらいです。
太陽光発電協会によると、住宅用太陽光発電のメンテナンスの推奨頻度は4年に1回。経済産業省の資料では、5kWの太陽光発電設備のメンテナンス費は、1回あたり約4.7万円とされています。
仮に5kWの太陽光発電の稼働期間を20年間とすると、約19万円のメンテナンス費用がかかる計算です。
メンテナンス費用も計算に入れたうえで、採算が取れそうかシミュレーションする必要があるでしょう。
関連記事 太陽光発電のメンテナンス費用(維持費)
太陽光発電の赤字を防ぐためにできること
太陽光発電の赤字を防ぐためにできる対策を4つ紹介します。
見合った性能の太陽光パネルを選ぶ
太陽光パネルは、使う電力量に合った性能のものを選びましょう。
売電を考えている場合、高性能な太陽光パネルを検討する方もいるかもしれません。しかし、パネルが高性能であればあるほど初期費用が高くなり、赤字リスクも高まります。
住宅用太陽光発電の場合は自家消費して電気代を節約し、余った電気を売るのが基本です。
オール電化か昼間も在宅時間が長いかなど、家庭のライフスタイルも考慮して選ぶと失敗しにくいでしょう。
補助金の情報を調査する
太陽光発電を導入する前に、補助金情報をしっかり調査するのがおすすめです。自治体によっては太陽光パネルの設置費用に対して補助金を出している場合があり、活用すれば費用負担を減らせます。
ただし、補助額や申請手続きの方法・手順は地域によって異なるため、太陽光発電設置の契約前にしっかり確認する必要があります。
令和7年の補助金情報を見てみると、川崎市では、FIT(固定買取価格)制度対象の太陽光パネルに対して一律4万円の補助。一方、八王子市では1kWあたり1万円(最大10万円)の補助がありました。
市だけでなく都道府県の補助金制度もあり、併用できる場合とできない場合があるため、事前によく確認してください。
業者を相見積もりする
複数の業者に見積もりを依頼し、費用を比較して選びましょう。
ただし、相場よりも極端に安い業者は悪徳業者の恐れがあるため、注意が必要です。
悪徳業者に依頼してしまうと、手抜き工事で屋根が傷んだり雨漏りが発生したりするリスクがあります。
信頼性や施工実績も見たうえで、価格を比較して業者を決めましょう。
太陽光発電を売却する
収支が合わないと判断した場合は、太陽光発電の売却も選択肢のひとつです。
住宅そのものを売却するのではなく、パネル単体を中古品として売却できます。
今後の収入が見込めないと感じたら、早めに太陽光パネルや発電所の売却を検討するのもいいでしょう。
太陽光発電を設置して「回収できない」「赤字になった」と後悔した声
太陽光発電を設置して、費用が回収できず後悔した方の声を紹介します。
- 生活の質は全く変わらなかった
- 投資目的ならほかにもいいものがありそう
- 300万円かけて設置したが、元が取れる気がしない
一方で、昨今の電気代高騰を背景に「つけてよかった」と感じている方もいました。
- 安定して発電でき、うまく自家消費できているので電気代が安い
- 導入費用を回収し終えて、黒字になっている
ライフスタイルに合わせて自家消費メインで太陽光発電を設置した方は、うまく活用できており満足している傾向がありました。
一方で売電をメインとして太陽光発電を導入した方は、思うように収益が上がらず「後悔した」と感じる傾向があるようです。
太陽光発電は費用が回収できない・赤字になるケースもある
太陽光発電の費用は回収できないのかを解説しました。
太陽光発電はネガティブな印象を持たれがちですが、うまく活用して「設置してよかった」と感じている方もいました。
ただし、日照条件やライフスタイルによっては、太陽光発電を設置しても費用対効果が低く赤字になる可能性も。
費用が回収できないリスクも理解したうえで、導入するかどうかは慎重に検討しましょう。

