太陽光発電

太陽光発電の名義変更をしないとどうなる? リスクと安全に手続きするポイント

太陽光発電の名義変更をしないとどうなる?
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中古住宅の購入や親からの相続などで、太陽光発電付きの家を引き継ぐケースが増えています。ここで見落とされがちなのが、土地・建物とは別に必要な「太陽光発電設備の名義変更」です。

太陽光発電は、単なる家の付属物ではなく、

  • 経済産業省の事業計画認定(FIT認定)
  • 電力会社との売電契約
  • メーカー保証・補助金・保険契約

など、多くの制度と紐づいた「収益を生む資産」です。不動産登記を済ませただけでは、発電事業者としての名義は自動で切り替わりません。

そのまま放置すると、売電収入が止まる・保証が無効になる・補助金の返還を求められるなど、思わぬトラブルに発展することもあります。

そこでこの記事では、以下の内容を解説します。

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目次
  1. 太陽光発電の名義変更が必要になる主なケース
  2. 太陽光発電の名義変更しないとどうなる?主なリスク
  3. 太陽光発電の名義変更手続きの流れと必要な窓口
  4. 太陽光発電の名義変更を進めるときの注意点
  5. 太陽光発電の複雑な名義変更は専門家への依頼も検討を
  6. まとめ|名義変更は「大切な資産と権利を守るため」の必須手続き

太陽光発電の名義変更が必要になる主なケース

名義変更が必要になるのは、太陽光発電設備の所有権が法的に移転したときです。代表的には次のパターンがあります。

太陽光発電を相続で引き継いだ

親名義の自宅に太陽光発電がついていて、相続により子どもが家と設備を引き継ぐケースです。

太陽光発電設備も家と同じく相続財産に含まれるため、経産省の事業計画認定、電力会社との売電契約、メーカー保証などの名義を新しい所有者に変更する必要があります。

2024年4月からは土地や建物などの不動産の相続登記が義務化されており、相続による所有権移転を知ってから3年以内に登記をしないと、10万円以下の過料が科せられる可能性があります。

不動産登記と合わせて、太陽光設備の名義変更もセットで進めるのが安全です。

太陽光発電付き中古住宅を購入した

太陽光発電を搭載した戸建て・中古住宅を購入した場合、土地・建物だけでなく、パネルやパワーコンディショナなどの発電設備の所有権も買主に移ります

しかし、不動産登記が完了しても、

  • FIT認定上の「発電事業者」
  • 電力会社の売電契約名義

などは自動では切り替わりません。別途、経済産業省と電力会社への名義変更申請が必要です。

贈与・譲渡・離婚後の財産分与を実施し太陽光発電が含まれていた

生前贈与で子どもに持ち家と太陽光をまとめて渡す場合や、離婚に伴う財産分与、親族間での譲渡、法人の合併・再編などで所有者が変わる場合も、原則として名義変更が必要です。

たとえば、祖父母から孫へ家と太陽光をまとめて贈与する場合、

  • 不動産登記の名義変更
  • FIT認定・売電契約・保証の名義変更
  • 場合によっては贈与税の検討

まで一体で考える必要があります。

太陽光発電の名義変更しないとどうなる?主なリスク

名義変更を放置すると、「権利だけ失って、義務やリスクだけが残る」という非常に危険な状態になりかねません。主なリスクは以下の通りです。

太陽光発電の売電収入が止まるまたは旧所有者に振り込まれ続ける可能性

売電収入は、電力会社と契約している名義人の口座に振り込まれます。

相続の場合には故人名義の口座は死亡後に凍結されるため、売電収入の振込がストップします。名義変更が終わらない限り、新所有者へ正しく入金されません。

売買・贈与の場合には名義を変えなければ、売電収入はいつまでも旧所有者の口座に入り続けることになります。実際に設備を所有し管理しているのは自分なのに、収益だけ相手に渡ってしまう状態です。

FIT(固定価格買取制度)の認定失効・廃止の可能性

FIT制度を利用している場合、所有者は経済産業省から事業計画認定を受けています。

所有者が変わったのに事業計画変更認定を出さないまま放置すると、以下のようなことが起こる可能性があります。

  • 認定に不備があると判断される
  • 最悪の場合、FIT認定が取り消され、固定価格での売電権利自体を失う

一度「廃止扱い」になると、再度認定を受け直す必要があり、その際は当初より低い売電単価しか適用されないことがほとんどです。

メーカー保証が継承されず太陽光発電の修理費が全額自己負担となる可能性

太陽光パネルやパワコンには、10~25年などの長期保証が付いていますが、多くのメーカーは所有者変更時に保証名義の継承手続きを求めています。

名義変更をしていないと、

  • 故障しても「保証対象外」と判断される
  • 数十万円規模の修理・交換費用を全額自己負担

といった事態になりかねません。「名義が変わったらメーカー保証も必ず変更」が基本です。

関連記事 太陽光パネルの保証期間

太陽光発電についての補助金の一括返還を求められる可能性

導入時に国や自治体から補助金を受けている場合、「一定期間、適切に運用・管理すること」などの条件が付いていることが多いです。

所有者が変わったのに届け出をせず、書類上「誰が設備を管理しているのか分からない」状態とみなされると、補助金の返還を求められるリスクもゼロではありません

太陽光発電についての火災保険・損害保険が下りない可能性

台風・落雷・火災などで設備に損害が出た場合、通常は住宅の火災保険などでカバーしますが、

  • 保険契約者
  • 実際の設備所有者
  • 売電契約上の名義人

がバラバラだと、保険会社から「支払要件を満たさない」と判断されるおそれがあります。
いざというときに保険金が受け取れないのは、非常に大きな損失です。

太陽光発電の名義変更手続きの流れと必要な窓口

名義変更は、1か所への届け出だけでは完結しません。代表的には、次の窓口に対して、それぞれ手続きが必要です。

手続き先手続き内容
経済産業省(JPEA代行申請センター)FIT認定の所有者変更
電力会社売電契約の名義変更
設備メーカー保証書の名義変更
法務局土地・建物の所有権移転登記(相続・売買などの場合)

経済産業省(FIT認定)の名義変更

原則として再エネ電子申請システムから「事業計画の変更認定申請」を行います。

相続・売買・贈与など理由によって必要書類は異なりますが、たとえば、

  • 売買・贈与:売買契約書、贈与契約書、登記事項証明書 など
  • 相続:被相続人の戸籍・除籍謄本、相続人全員の戸籍謄本、遺産分割協議書 など

が求められます。相続や売買がまとまった時点で早めに着手することが重要です。

電力会社(売電契約)の名義変更

売電収入を新しい所有者の口座に振り込んでもらうためには、電力会社の受給契約名義の変更が必要です。

  • 口座振替の依頼書
  • 名義変更前後の氏名・住所
  • 発電設備の設置場所やお客様番号

などを所定の書式で提出します。

このとき、「新規契約」ではなく「契約継続」で名義変更するのがポイントです。新規扱いにすると、現在の低い単価に切り替わってしまうおそれがあります。

メーカー保証・メンテナンス契約・保険など

あわせて見直したいのが以下の契約です。

見直したい契約
  • メーカー保証:保証書と名義変更届を提出し、保証継続の承認を受ける
  • メンテナンス契約:前所有者名義の契約を解約し、新所有者名義で再契約
  • 火災保険・損害保険:保険会社に所有者変更を届け出る

太陽光発電の名義変更を進めるときの注意点

太陽光発電設備の名義変更を進める際に特に注意したいポイントを整理して解説します。実務でありがちな勘違いや抜け漏れを防ぎながら、スムーズに名義変更を完了させるためのポイントとして活用してください。

太陽光発電の名義変更の手続きには時間がかかるので早めに着手

特に経産省への事業計画変更認定は、申請から認定まで長期間かかることがあります。

売電停止期間が発生しないよう、以下の確認が大切です。

  • 相続・売買がまとまり次第、すぐ準備を始める
  • 不明点は早めに販売店や専門家に相談する

FIT期間・売電単価は原則そのまま引き継げる

名義変更をしても、固定買取期間(残り期間)と売電単価はリセットされず、前所有者の条件を引き継ぐのが原則です。高単価で契約している設備ほど、名義変更を確実に行う価値は大きいと言えます。

贈与税・相続税・確定申告にも注意

太陽光発電設備は価値のある資産として扱われるため、

  • 親族間の贈与 → 贈与税
  • 相続 → 相続税

の対象になることがあります。

また、名義変更後も一定の場合は確定申告が必要です。税金面も含めて不安があれば、専門家に相談しましょう。

太陽光発電の複雑な名義変更は専門家への依頼も検討を

太陽光発電の名義変更は、「経産省」「電力会社」「メーカー」「法務局」「保険会社」など複数の窓口が絡むため、個人で完璧にこなすのは意外と大変です。

太陽光発電の名義変更を専門家に依頼するメリット

メリット
  • 必要書類の整理・作成を一括サポートしてもらえる
  • 申請漏れ・記載ミスなどによる差し戻しを防げる
  • 相続や税金、登記などもまとめて相談できる
  • 設備の点検や、蓄電池導入・卒FIT後の運用なども提案してもらえる

名義変更は「守り」の手続きですが、これをきっかけに設備の健康診断や将来の運用プランを見直す良い機会にもなります。

太陽光発電の名義変更の代行費用の目安

名義変更の代行費用は内容や設備容量によって異なりますが、住宅用(10kW未満)のケースで数万円~十数万円前後が一つの目安です。

50kW以上(高圧・特別高圧)・地上設置(野立て等)の場合は、個別に見積もりされることが多いですが、10万円以上になることがあります。

「時間と手間をかけて自分でやるか」「費用を払って丸ごと任せるか」を、リスクと負担感をふまえて検討しましょう。

まとめ|名義変更は「大切な資産と権利を守るため」の必須手続き

太陽光発電の名義変更は、単なる書類上の形式ではなく、

  • 売電収入を正当に受け取る
  • 高単価のFIT契約を守る
  • メーカー保証や保険で設備を守る
  • 補助金・税金などのルールに違反しない

これらのために欠かせない重要な手続きです。

相続や中古住宅の購入で太陽光付き物件を引き継いだ方は、「不動産登記だけ済ませて安心」ではなく、太陽光発電の名義も必ず確認・変更しましょう。

手続きが不安な場合は専門家に早めに相談し、大切な資産と権利を確実に守ることが、結果的にもっとも賢い選択といえるでしょう。

監修
アスグリ編集部
アスグリ編集部
株式会社GRITZ
運営元である株式会社GRITZは、野立て太陽光発電所を土地取得-開発-販売まで自社で行っています。自然環境に影響が出ないように、耕作されていない農地(休耕地)に野立て建設しています。自然エネルギーの普及は、脱炭素社会を目指すうえでは欠かせません。当社のビジネスを通じて、カーボンニュートラルな地球に貢献することをミッションとしています。
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