太陽光発電

太陽光発電10kWの設置費用や売電収入はどれくらい? 産業用・住宅用の違いも解説

太陽光発電10kW
hikaru

「太陽光発電10kWを家の屋根に設置したら売電収入はどれくらい?」

「太陽光発電は10kW以上だと産業用になるの?」

「産業用と住宅用の太陽光発電の違いは何?」

太陽光発電はパネルの容量が10kW以上になると、FIT制度(固定価格買取制度)上で事業用(産業用)太陽光発電所として扱われます。

自宅の屋根に10kW以上の太陽光パネルを設置しようと考えている方は、「住宅用と産業用で何が変わるのか」と疑問に感じる方も多いでしょう。

そこで本記事では10kWの太陽光発電に関して、以下の内容を解説します。

太陽光発電10kWの売電収入や発電量はどれくらい?

工場の屋根に設置された太陽光発電パネル

太陽光発電協会によると、1kW分の太陽光パネルで1年間に1,000kWh発電するとされています。※太陽電池を水平に対して30度傾け、真南に向けて設置した場合

そのため、10kWの太陽光の場合だと単純計算で1年間に10,000kWh発電します。

発電した電力のうち30%を自家消費すると仮定した場合、残りは7,000kWh。7,000kWhを2025年度4月~9月のFIT価格で売電すると、年間の売電収入は約80,500円です。

発電量を1日あたりに換算すると約27.4kWhですが、実際の発電量は天候の影響を受けるため、約27.4kWhより多く発電する日もあれば少ない日もあります。

10kW以上ならFIT買取期間は20年

一般的な住宅用の太陽光発電は容量が10kW未満であり、FIT制度では10年間までしか固定買取期間がありません。

しかし10kW以上の太陽光パネルを搭載すれば、住宅に設置する場合でもFIT制度上は「事業用(産業用)」になります。

そのため10kW以上の太陽光パネルを設置すると、20年間は固定買取価格での売電が可能です。

関連記事 固定価格買取(FIT)制度とは

10kW以上の場合は余剰買取となる

10kW以上50kW未満の太陽光発電では、発電量の30%以上を自家消費する必要があります。

以前は発電した電力のすべてを電力会社に買取してもらえましたが、2020年3月までで全量買取は終了。2020年4月以降にFIT申請する場合は、自家消費が必須条件となりました。

自家消費30%を下回ると、固定買取期間中でもFIT認定が取り消されます。家族構成や家電性能の変化による自家消費量減少でも認められないため、将来を見すえたパネル容量にしましょう。

産業用と住宅用太陽光発電の違い

FIT制度における事業用(産業用)と住宅用の太陽光発電には、おもに以下の違いがあります。

項目産業用住宅用
容量10kW以上10kW未満
FIT期間20年間10年間
買取価格11.5円15円
FITの条件自家消費30%
パワコンの自立運転機能
自家消費後の余剰買取
※2025年4月~9月の価格、産業用は屋根設置の場合の価格

FIT制度上、10kW以上は産業用、10kW未満は住宅用とされています。

たとえ設置場所が住宅の屋根だとしても、容量が10kW以上であれば「産業用」として取り扱われます。

参照:買取価格・期間等(2025年度以降)|環境エネルギー庁

10kW以上の太陽光発電を設置するメリット

10kW以上の太陽光発電を搭載するメリットは以下です。

FIT期間が長いため安定収入が見込める

10kW以上の太陽光発電の場合、FIT制度の固定価格買取期間が20年間に設定されています。

FIT認定の要件を満たしていれば、20年間は安定的な売電収入が見込めます。

10kW未満に比べてトータルの売電金額が高い

FIT期間トータルの売電金額をシミュレーションして比較すると、以下の表のとおりです。

容量FIT期間トータルの売電金額※1※2
10kW(産業用)約1,610,000円
(年間発電量10,000kWh-30%自家消費)×11.5円×20年
9kW(住宅用)約945,000円
(年間発電量9,000kWh-30%自家消費)×15円×10年
※1太陽光発電協会の資料に基づき、1kWで1年間に1,000kWh発電すると仮定。
※2売電価格は2025年4月~9月の価格で、産業用は屋根設置の場合の価格。

トータルの収益を比べると、約80万円の差があることがわかります。

住宅用に比べて産業用の売電価格は低いですが、その分FIT期間は20年間あります。トータルで見ると産業用のほうが売電価格は高いです。

なお、上記はあくまでも単純計算によるシミュレーションです。実際には経年劣化や日照条件、メンテナンス費用などにより異なります。

10kW以上の太陽光発電を設置するデメリット

10kW以上の太陽光発電を搭載するデメリットは、以下の3点です。

10kW以上の太陽光発電を搭載するデメリット

設置に広い面積が必要

太陽光パネルを10kW分設置するには、広い面積が必要です。

一般的な家庭が屋根に搭載する太陽光パネルの容量は、3~5kWほど。

たとえばパナソニックの太陽光パネル「MS265α」を設置するとして、必要な面積を4kWと10kWで比較すると以下のとおりです。

容量10kW4kW
枚数約38枚約15枚
面積45.7m218m2

余白や傾斜角度を考える必要があるため、実際には上記より広い面積が必要です。

10kW分の太陽光パネルを屋根に搭載するためにはパネルの枚数も多くなるため、広い設置面積が必要となります。

関連記事 太陽光発電4kWの発電量や設置費用

設置にかかる初期費用が高い

設置する太陽光パネルの容量が増えるほど、初期費用も高くなります。

資源エネルギー庁の資料によると、新築住宅に太陽光パネルを設置する際にかかる費用は目安1kWあたり28.6万円。

10kWと4kWで比較すると、初期費用の差は以下のとおりです。

容量10kW4kW
費用目安286万円114.4万円

条件によって費用は前後しますが、自家消費で節約する電気代も含め、採算が取れるかどうか十分に検討する必要があります。

太陽光発電10kWの設置費用

住宅に太陽光パネルを設置する場合の1kWあたりの価格目安は、新築住宅で28.6万円、既築住宅で32.6万円とされています。

上記をふまえ、太陽光発電10kWを住宅に設置する費用目安は、以下のとおりです。

新築/既築パネル10kW分の設置費用目安
新築286万円
既築326万円

なお、新築住宅に太陽光パネルを設置する場合で1kWあたりの初期費用が30万円の場合、内訳は以下のとおりです。

項目金額割合
太陽光パネル13.6万円約45%
パワーコンディショナー5万円約17%
架台2.8万円約9%
その他0.2万円約1%
工事費8.4万円約28%

参照:太陽光発電について|資源エネルギー庁 p.38

10kW以上の太陽光発電は産業用・住宅用の違いを知って検討しよう

FIT制度上、太陽光パネルの容量が10kW以上であれば「事業用(産業用)」、10kW未満であれば「住宅用」と分類されます。

大きな違いは、FIT期間の長さと売電単価です。10kW以上では住宅用に比べて売電価格は低いですが、20年間の固定価格買取が可能です。

また、10kW以上の太陽光発電を搭載する場合、発電量の30%を自家消費しなければFIT認定は取り消されます。

将来的に家族構成やライフスタイルの変化で電力消費量が減少すると、想定通りに自家消費ができなくなる場合もあります。

将来的なことも見すえ、太陽光パネルの容量は導入前にしっかり検討しましょう。

監修
アスグリ編集部
アスグリ編集部
株式会社GRITZ
運営元である株式会社GRITZは、野立て太陽光発電所を土地取得-開発-販売まで自社で行っています。自然環境に影響が出ないように、耕作されていない農地(休耕地)に野立て建設しています。自然エネルギーの普及は、脱炭素社会を目指すうえでは欠かせません。当社のビジネスを通じて、カーボンニュートラルな地球に貢献することをミッションとしています。
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